2016/06/22

爆発的な利益をもたらすマーケット戦略

いきなりですが、皆様はリバースイノベーションってご存知でしょうか。




リバースイノベーションをご説明する前に、イノベーションから説明させて貰うと、イノベーション: innovation)とは、



物事の「新結合」「新機軸」「新しい切り口」「新しい捉え方」「新しい活用法」(を創造する行為)のこと。一般には新しい技術発明を指すと誤解されているが、それだけでなく新しいアイデアから社会的意義のある新たな価値を創造し、社会的に大きな変化をもたらす自発的な人・組織・社会の幅広い変革を意味する。つまり、それまでのモノ・仕組みなどに対して全く新しい技術や考え方を取り入れて新たな価値を生み出して社会的に大きな変化を起こすことを指す。
イノベーションwikipedia




基本的にマーケットは、自国や、自社でイノベーションした物を、市場に出すことで生まれるもので、このイノベーションも先進国から発展途上国へと流れることが普通である。



しかしリバースイノベーションは、そのイノベーションの流れを逆流させて、発展途上国で生まれたイノベーションを先進国に向かわせるというものである。



このマーケット戦略は普通ではなく、例えばアメリカで開発されたiphoneによるタッチパネル操作は当たり前のように、今世界中で使われているし、世界の車に比べて壊れにくい日本車はインドでも多く見ることがある。



しかし途上国から先進国に来た物といえば、すぐに頭に浮かぶ人は少ないのではないだろうか。




その背景があるから、以前は、先進国向けにイノベーションした物を、価格を安くして途上国のマーケットに参入するといった事が多発的に行われていた。


しかし現在日本でも、インドや中国などのマーケットに参入するのが難しいと言われているように、この考え方だけでは成功しないのである。




リバースイノベーションの考え方は時に、このような考え方を持っている企業に対して、途上国で成功するためのマーケット戦略に気づかせてくれる一面もある。


リバースイノベーションは、先進国に対して、ある一定の条件下にしか起こり得ないが、その条件の元には、爆発的な力を持つ。




一つ例に挙げると、1945年に鉄鋼メーカーとして、インドで設立された、マヒンドラ・アンド・マヒンドラは、1965年にインターナショナル・ハーベスターと組んで、農業市場に参入し、35馬力のトラクター・シリーズを製造した。




このトラクターは、倹約家のインド農民が高く評価する「手頃な価格」と「燃費の良さ」の二つの性質を持っていて、インドの小さな農場に適していた。


1994年にマヒンドラUSAとしてアメリカのマーケットに参入した時には、ディア・アンド・カンパニーが市場を支配していた。




ディア・アンド・カンパニーの主要製品は、600馬力の大規模農業用トラクターであった。


そこでマヒンドラUSAは自社の小さなトラクターを生かして、趣味で農業を行う人々、造園家、小規模な建築業者向けに農場市場を狙うことにした。




上記の人々も今までは、ディア・アンド・カンパニー社の大型トラクターを使っていたが、マヒンドラUSAの小型トラクターに魅了され、顧客を一気に取り囲むことに成功した。



結果として、マヒンドラは世界で販売台数NO1のトラクターメーカーとなった。



ディア・アンド・カンパニー社は、自社の商品を、価格を抑えて、機能も減らして、インド市場に参入したが、結果として、その戦略は通用せず、製品の再設計を余儀なくされたのである。


この一例を見て頂ければ、いかにリバースイノベーションが爆発的な威力を持っているかがお分かり頂けたのではないろうか。




今回紹介させて頂いたのは、リバースイノベーションという本の冒頭部分だ。


amazonの評価が星4.8で世界的な名書とも言われていて、今企業家の間で取り組まれている戦略の一つである。




下記にURLを貼っておくので興味のある方は是非読んでみてください。





リバースイノベーション/ビジャイ・ゴビンダラジャイ amazon


特にこの本が売れたからと言って、私にインセンティブが入ってくるわけではないので、あしからず。


本当にいい本は、勧めたくなります。


リバースイノベーションについてはまた書くことがあると思いますので、その機会がありましたら、是非お逢いしましょう。




最後まで読んでいただいて有難う御座います。









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